天理・内藤 違う道に進んだ意地 元Jリーガーの父に届けたかった勝利

 「選抜高校野球・1回戦、星稜5-4天理」(22日、甲子園球場)

 父に勝利を届けられなかった。天理(奈良)の内藤大翔内野手は試合終了の瞬間、肩を落としうなだれた。

 父・就行さん(54)は鹿島アントラーズなどで活躍した元Jリーガーで、現在はJ3テゲバジャーロ宮崎のジュニアを指導。内藤も小学生でサッカーとソフトボールを始めたが、小3の時「ソフトのほうが面白かった」と、白球一本に絞った。

 父と違う道に進んだからには意地がある。名門の4番として甲子園切符をつかみ、センバツを控えた時期には覚悟を行動で示した。自ら「野球に集中するから寮に連絡しないで」と父に連絡。その後、一度だけ父から電話があり「これだけ言いたい。思い切りやれ」と気持ちのこもった一言を授けられた。

 この日も仕事で来場できない父を思いながら戦った。1点を追う延長十回、自らの左前打で一時同点に。しかしあと一歩で初戦突破はならず「父には勝負事にこだわれと言われているので、誇れるものはない」と唇をかんだ。「夏、頑張るわと伝えたい」。次は結果で応えてみせる。

 ◆内藤 大翔(ないとう・やまと)2004年8月24日生まれ、17歳。奈良県出身。176センチ、84キロ。右投げ右打ち。内野手。小学生の時にソフトボールを始める。中学時代は生駒ボーイズに所属。天理では1年秋からベンチ入り。2年秋から4番。

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