センバツ21世紀枠に大分舞鶴、丹生、只見 丹生は広島・玉村の母校

 「選抜高校野球・選考委員会」(28日、大阪市内)

 第94回選抜高校野球(3月18日から13日間、甲子園)の出場32校を決める選考委員会が大阪市内の会場とオンラインを併用して開かれ、21世紀枠に西日本から九州地区の大分舞鶴(大分)、東日本では北信越地区の丹生(福井)、3校目として東北地区の只見(福島)が選出された。

 全体的にも評価が高かったのは大分舞鶴。県内トップクラスの進学校で、野球部のモットーは「文武不岐」。平日の練習は約2時間ながら、3班に分かれて分単位でメニューをこなすなど工夫を凝らし、トレーニングや食事面も含め、自主性を重んじている。県内の強豪校に肉薄するなど、継続して大会上位に食い込む成績を収めてきたことも評価を得た。

 過去に21世紀枠での選出がなかった福井県から丹生が選ばれた。福井県越前町内唯一の高校である丹生は27人の選手全員が地元出身で、地域の活性化にも一役買っている。バドミントンやキックボクシングなど他のスポーツを取り入れるなど練習は多彩で、近年は県内で上位の成績を収めている。広島・玉村昇悟投手を輩出した。

 3校目は残った7校から只見が選ばれた。福島県と新潟県境の日本有数の豪雪地帯にある只見は、全校生徒86人の小規模校で、野球部も選手13人、マネジャー2人と少数だが、11月下旬から4月まで雪でグラウンドが使えない中でも創意工夫した練習で実力を培ってきた。只見町外の生徒を受け入れる「山村教育留学制度」を利用して寮生活を送る部員がいる。過疎化が進む地域において、若い活力となっていることなどが評価された。

 今大会から21世紀枠選考委員となった元NHKアナウンサー・小野塚康之氏は「9校の候補校は条件が見事に整っていた。初めて委員を委嘱されて責任を感じながら難しい選択を迫られ冷や汗をかいた。3校目は只見を選出した。只見には審査資料や推薦文に選手、学校、地域の熱を感じた。他校との差はほとんどなく、いまだに迷いが生じるほど激戦だった」とコメントした。

 21世紀枠は、全国の候補校9校から3校を選出。まず西日本(近畿、中国、四国、九州の各地区)、続いて東日本(北海道、東北、関東・東京、東海、北信越の各地区)から1校ずつ選び、地域を限定せず3校目を選出した。

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