独立リーグ入団の元阪神・久保 若い選手とマウンド心理を議論「技術の前に作用するものがある」

 橋本監督(左)に帽子をかぶせてもらい笑顔を見せる久保(右)
 ブルペンで64球を投じた兵庫ブレイバース・久保
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 ロッテ、阪神、DeNAで活躍し、兵庫ブレイバーズに入団した久保康友投手(41)が2日、入団記者会見前に練習を公開した。

 2018、19年は米国、メキシコでプレーするも新型コロナウイルス感染拡大の影響により、20年から約2年間無所属に。「コロナが日常的になり、海外にまた目を向けたいなと思って」。海の向こうでプレーすることを目標に、自ら球団に問い合わせ、入団に至った。

 寒空の下、松坂世代の41歳は白い息を吐きながら軽快に体を動かしていた。約2週間前から練習に参加。「初日はついていけなかったけど、なんとか練習をこなせるようになった」と無所属だった2年のブランクを埋めようと必死に汗を流していた。

 プロの世界を目指す若者が集う兵庫ブレイバーズ。NPB通算97勝で国外の野球も経験した右腕の声に、選手たちは必死に耳を傾けていた。会話は「ブルペンと試合での投球の違いについて」が話題に。久保は「検証していかないと」と話し始め、「バッターが入ったら自分のどんなスイッチが入るのか。追い込んだら力んでいいボールがいかなくなる。アドレナリンが出て集中してしまうから。それなら0-0と思って投げる」などと身ぶり手ぶりを交えてアドバイス。

 「自分の性格を踏まえて、意識が入った瞬間消してみたり、技術の前に作用するものがある」とマウンド上での考え方について若い選手と議論を繰り広げていた。

 この日はブルペン投球も行った。「あーくそ」、「全然粘れん」と自分の体と対話しながら64球。乾いたミット音が鳴り響く中、右腕を懸命に振り続け感触を確かめていた。

 久保は海外での野球生活をこう振り返る。「海外に行けば日本の常識を捨てないといけない。1時間前のウオーミングアップは疲れるからやめとけと。こうしなきゃいけないっていうルーティンを崩してくれるきっかけになった」。枠にとらわれず、自分の道を行く。「(次は)日本と真逆の文化の国に行ってみたい」と語った41歳の目は光り輝いていた。

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