オリックス・吉田正、意地のマルチ 右手骨折から1カ月半で左翼先発

 「日本シリーズ・第3戦、ヤクルト5-4オリックス」(23日、東京ドーム)

 敗戦の中でもオリックス・吉田正は意地を見せた。2点のリードを許した直後の六回先頭。小川から左中間へ二塁打。それまでフォークにタイミングが合わず2打席連続三振。今季3度しかない1試合2三振を喫した。だが、3度目を許さないのが2年連続首位打者のすごみだ。

 「最初のチャンスに三振でなんとか修正できた。同じ球でやられるのはあまりよろしくない。一打席一打席切り替えて、どこで打つか。自分自身も勢いをつけたかったし、チームもなんとか」

 この一打の直後に杉本の2ランで振り出しに戻した。さらに同点の七回2死一、二塁では左腕・田口から左線に落とす勝ち越しの適時二塁打。二塁塁上で両手を上げるガッツポーズ。主砲がまさに打線をけん引した。

 「泥くさくても点が入ればいい。冷静に考えて打ち急いでいるなというのはあった。短期決戦は積極的にいきながら、冷静に見極めないと悪い方へいってしまう。後悔しないように心掛けています」

 この試合は9月3日・ソフトバンク戦以来となる左翼の守備に就いた。守備機会は宗の悪送球が転がってきた1度だけ。中継まで強い送球で問題なしを印象付けた。10月2日に死球を受け、右手尺骨骨折して以来、2カ月足らずでの守備復帰。ファイナルSの段階では投げるのがやっとだったのが、ボールは日に日に強さを増し、計画通りに大舞台で守れるまでになった。まさに鉄人の称号にふさわしい復活劇だ。

 こんな頼もしい男がいれば、逆転日本一に何の不安もない。

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