オリックス・宮城 1カ月ぶり実戦で痛恨の1球 次は第7戦「修正できる」
「日本シリーズ・第2戦、オリックス0-2ヤクルト」(21日、京セラドーム大阪)
「SMBC日本シリーズ2021」は、オリックスが敗れて1勝1敗のタイになった。
打球が中前に弾むのを見届けると宮城は苦い顔になった。
痛恨の1球。
両軍無得点で迎えた八回。1死から西浦に初めての四球。2死後、塩見に安打で一、二塁のピンチ。場内からは自然発生的に拍手が起こった。
「宮城頑張れ!」
ファンの思いに応えられなかった。青木に投じた112球目、144キロの直球は無残にもはじき返された。
「頑張って投げたんですけど、しっかり打たれた。しっかり修正して、きっちり投げてアウトを取る、ファウルを取る練習をしていけたら」
淡々と振り返った。
実戦から1カ月離れていた。最後の登板は10月21日・西武戦(京セラ)だった。16日の紅白戦で登板しているものの不安はあった。
それでも初回から塩見をチェンジアップ、山田を147キロで空振り三振に打ち取るなど危なげない立ち上がり。最速149キロに最遅103キロのスローカーブと緩急自在の投球で、六回1死から西浦に中前打を許すまでパーフェクト投球。ヤクルト打線を翻弄(ほんろう)した。
1カ月の間に投球フォームをモデルチェンジ。代名詞だった2段モーションを封印し、走者がいなくてもセットポジションで投げた。
「全体的にバランスよく投げられたんじゃないかなと思います」
負け投手にはなったが、八回途中1失点の投球を責める者はいない。次回登板はあれば第7戦になる。
「修正できる部分はたくさんあると思う。できる部分を増やしていい投球したい」
20歳は悔しさをこらえて、次へ向かう。