「ヤクルト５－７ＤｅＮＡ」（２９日、神宮球場）

　最後のアウトまで、声を張り上げ続けた。どれだけ劣勢でも、誰一人諦めていないヤクルトベンチ。突破口を開いた宮本が「後ろにつなげばまだわからない」と話せば、「絶対に諦めない」とは山田。連勝は「９」で止まったが、勢いは止まっていない。

　頂点を目指すチームだ。簡単に大敗では終われない。０－７で迎えた五回。１死一、三塁から代打・宮本が適時打で口火を切ると、青木＆山田が連続適時打で続いた。後続も続き２死満塁。最後はサンタナが空振り三振に倒れたが、終盤にも猛攻が待っていた。

　３点を追う九回。先頭の代打・川端が右中間フェンス直撃の二塁打でチャンスメークすると、一死後、塩見が適時二塁打で２点差とした。さらに青木が四球。一発サヨナラ。結果、山田＆村上が凡退も相手は大いに冷や汗をかいたはずだ。

　１３日の中日戦以来、１４試合ぶりの敗戦だ。連勝は止まったが、試合後の高津監督も猛追を評価。「打つ方は追い上げたので、これを次戦につなげていかないといけない」

　最下位からのＶへ。「負けたことで明日気が抜けるわけではないし、もし勝ってても明日はしっかりとした気持ちでグラウンドに立たないといけない」と指揮官。一戦必勝で戦う日々に、うつむいている時間はない。