ヤクルト・村上、最年少100号王手弾 今季5度目の猛打賞
「ヤクルト4-4阪神」(14日、神宮球場)
厳しい表情のまま、ヤクルト・村上は歓喜に沸く阪神ベンチを見つめた。史上最年少100本塁打に王手をかける今季34号も試合は痛恨のドロー。「とにかく出塁することを考えて打席に入りました」。白星に結びつかなかった通算99号。喜びきれない2位浮上となった。
2点リードの六回だった。この回先頭で打席に向かうと、フルカウントから3球ファウルで粘った。外、内をカットしながら、甘い球を待った9球目。真ん中に入った変化球を強振すると、打球は右中間席へと届いた。
若き主砲が大暴れした。この日は二回、四回に左前打を記録。本塁打と合わせて、今季5度目の猛打賞をマークするなど、打撃の調子は上向いている。
冷たい雨が降り注ぐ中、村上はうつむき気味にクラブハウスへと戻った。負けなかったが、勝てなかった。「とにかく自分自身頑張るしかないので」。目指す逆転優勝には、首位・阪神への勝利は必要不可欠。この悔しさを次戦への力に変える。