明徳義塾が逆転で決勝へ 高知商との打ち合いを制す
「高校野球高知大会・準決勝、明徳義塾10-8高知商」(26日、春野総合運動公園野球場)
春夏連続の甲子園出場を狙う明徳義塾が打ち合いを制して決勝へ進出した。
先発したエース・代木大和投手(3年)がまさかの乱調で初回から失点を重ねた。抜群の制球と安定感を誇る左腕だが、「慎重になりすぎて、カウントを悪くして、甘く入っていった」3回1/3で11安打を浴び8失点。馬淵史郎監督(65)も「あんなに打たれたのは見たことないね」と驚く内容だった。
苦しむエースを打線がカバーした。初回に3点を取られても、その裏、岩城龍ノ介内野手(3年)の適時打などで逆転。代木自身も三回に3ランを放つなど食い下がる。決勝の一打を放ったのは9番・梅原雅斗内野手(3年)だ。五回、同点に追いついてなおも2死一、二塁。「代木も、自分も、チームもこのまま夏は終われない」と、振り抜いた打球は右翼の頭上を越える2点適時三塁打。試合を決めたヒーローは「正直、ホッとしました。」と、三塁上で控えめに笑った。
その後は2番手・吉村優聖歩投手(2年)が5回2/3を無失点に抑える好投を見せて逃げ切った。試合後は厳しい表情を見せていた代木。「チームのみんなに助けてもらった。今度は自分が助けたい」と、決勝戦での好投を誓った。