西条農エース・戸田 最後に両足つりコールド負け「悔しい」でも「みんなに感謝」

 「高校野球愛媛大会・2回戦、小松11-1西条農」(19日、西条市ひうち球場)

 最後は体が動かないほど全力を出し尽くした。

 7点差の六回2死二、三塁、一発が出ればコールド負けが決まる場面。三回途中からマウンドに上がっていた西条農のエース・戸田晃輔投手(3年)が左中間への痛打を浴びた。走者は三塁を狙い、中堅手の返球を遊撃手が中継したが、送球は三塁手の頭上を越えた。とっさにカバーに向かった戸田。しかし走り出した瞬間、前のめりに倒れ込んだ。

 「両足がつりました」。打者がホームインし、コールド負けが決まっても動けない。相手校の選手が必死に両足を伸ばし、仲間たちも心配そうに駆け寄った。「小松高校の選手にも、みんなにも感謝したい」。担架で運ばれた戸田は何度も目をぬぐった。最後の整列にも参加できず、ベンチ裏で相手の校歌を聴いた。「悔しいし、悲しかった。最後の礼はしたかった」と、真っ赤に目を腫らして絞り出した。

 試合後30分が経過しても1人では歩けず。記念撮影を終え、両肩を抱かれながら家路に就いた。「大好きです」。両脇のチームメートを交互に見つめ、照れながらも、はっきりと言い切った。

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