和歌山大「ノーサイン野球」でサヨナラ勝ち 大原監督「一回もサインを出してません」

サヨナラ打を放ち、スタンドに向けてガッツポーズを見せる和歌山大・柏田樹=神宮球場(撮影・伊藤笙子)
延長十回タイブレーク和歌山大1死満塁、逆転サヨナラ適時打を放ち、喜びを爆発させる和歌山大・柏田樹=神宮球場(撮影・伊藤笙子)
1回、先制点をあげ、ナインの祝福を受ける和歌山大・安田圭吾=神宮球場(撮影・伊藤笙子)
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 「全日本大学野球選手権・1回戦、和歌山大5-4九産大」(8日、神宮球場)

 出場する27校で唯一の公立校である和歌山大が、今大会初の延長10回タイブレークでサヨナラ勝ちを収め、2回戦進出を決めた。

 相手に傾きかけた流れを渡さなかった。初回、連続四死球でチャンスをもらうと主将の安田圭吾捕手(4年・駒大苫小牧)の三ゴロの間に1点を先制。三回にも安田の適時二塁打で1点、四回には7番・柏田樹外野手(3年・和歌山商)が左翼へソロアーチを放って3-0とした。

 しかし、七回に追いつかれて3-3で迎えたタイブレークの延長十回は1死二、三塁から犠飛で1点を失ったその裏、無死一、二塁から代打・坂上が果敢にバスターを仕掛ける。結果は三塁でアウトとなったが、すかさず代走の梅田と島本がダブルスチールを成功。二、三塁とし、柏田が劇的なサヨナラ2点適時打を放った。

 驚くべきは、これらのすべてが「ノーサイン」だったということ。大原弘監督は「今日は1回もサインを出してません。普段から待ちの姿勢より自分たちで動いていくということをやっているので、十回も選手たちの思うままに任せた」と笑顔でナインを称えた。

 「入学時はやりたいことをやっていい野球だと思っていましたが、今は相手やイニングの状況、味方の調子などいろいろなことを考えてする野球なんだと気付いた」と柏田。“ノーサイン野球”で培ったチームワークと積極性を武器に、初出場した4年前のベスト8超えを目指す。

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