オリックス・山本、異次元緩急で5勝目 慣れぬ打撃で粘り7球連続ファウル
「中日1-2オリックス」(4日、バンテリンドーム)
オリックス・山本はやはり異次元だった。7回4安打1失点。MAX156キロに最遅109キロのスローカーブと緩急自在の投球で相手エース・大野雄を圧倒した。
初回、大島を初球153キロで二ゴロに打ち取ると相手の直球狙いを確信した。「大島さんは初球は見逃し傾向だったんですけど打ってきたんで」。そこから120キロ台のカーブを有効に使い、三振9個中4個を取った。
「効いてましたね」
5月19日・ロッテ戦の二回からこの試合の五回まで3試合にまたがり17イニング連続奪三振の離れ業もやってのけた。
六回には福田の一発で1点差に迫られるが、焦るどころか目が覚めた。「先に2点取ってもらったので本塁打を打たれて、やっと気を引き締めるじゃないですけど。絶対(点を)取られない投球をやってきた。なんとか粘りで点差を守り切れたのが良かったですね」
打席でも六回2死の打席では結果三振となるが、7球連続のファウルで執念を見せた。
「楽しいけど、無理!(球が)見えないです。分からないです。記憶にない(笑)」
これで5勝5敗のタイにした。「これを最低ラインぐらいにどんどん調子を上げていきたい。もう負けが付かないように投げようと思っています」と無敗宣言。本当にやってしまうと思わせる異次元投球だった。