【岡田彰布氏の眼】巨人の打者から見え隠れする焦り

 「日本シリーズ・第3戦、ソフトバンク4-0巨人」(24日、ペイペイドーム)

 巨人側からすれば、最大のチャンスは初回だっただろう。相手のミスで無死二塁の好機を作ったが、2番・松原が送りバントに失敗し、後続も倒れた。1、2戦の流れを変えるためにも、先取点が必要だったが…。短期決戦では流れを呼び込めないと、チームに焦りが生じてしまう。

 それが見え隠れしたのが、四回に坂本がカウント3ボール、六回無死一塁では吉川尚がカウント3-1から強攻したこと。両者とも真っすぐ一本のタイミングでしっかり捉えた打球に見えたが、バックネット裏から見ていると、やや差し込まれていた。

 これが好調時であれば、カウントを作りながら狙い球を絞って勝負ができる。シーズン中の巨人はそういうバッティングができていた。だが今シリーズは先に2勝され、第3戦も先手を取られた。これが短期決戦の怖いところで、相手に先手を取られ続ければ、イニングが進むに連れてチーム内に焦りが出てきてしまう。

 それほど野球の流れ、試合の流れというのは重要だ。仮に初回、巨人が先制点を奪っていればまた違った試合展開になっていた可能性は否めない。

 対してソフトバンクの投手陣は結果が示す通り、素晴らしい内容だったと思う。追い込まれてしまった巨人は第4戦、先発に経験の少ない畠を立てることから、とにかく先に点を取ることを考えなければならない。ここまでの流れを変えるためには、それが最善策だと感じる。

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