巨人からドラフト１位指名を受けた平内龍太投手（２２）＝亜大＝が母校・神戸国際大付を訪問した。夢だった「プロ入り」への切符をつかんでの“凱旋”に「懐かしい気持ちになりますし、またがんばらないとと思いました」と気持ちを新たにした。

　「こんにちは！」。平内は野球部の現役生を前に深々と頭を下げた。「夢や希望を持ってがんばってください」と激励。現役生から「悔しさから立ち直る方法」を聞かれると「自分は高校の時にプロ志望を出して指名漏れという形になったんですけど、それでも大学行って、４年後という気持ちを忘れずにグラブに（その日の）日付を入れてやってきて。そういうふうに悔しさを持ってやっていけば、しんどい時期が来てもがんばれるんじゃないかと思います」とアドバイスを送った。

　その４年前のドラフト会議で、育成指名まで右腕とともに指名を待ち続けたという同校野球部の青木監督は「（本人は）めっちゃ泣きたかったと思いますけどね」と当時を振り返る。「まともに投げられたのが最後の夏の大会だけ」と言うようにケガが多かった高校時代。それでも大学で悔しさをバネに成長した右腕に「ほんとに良かったなという気持ちが一番ですね」と胸をなで下ろした様子だった。

　現役生へのあいさつのあとには高校時代に一番厳しかったメニューだったという「山ラン」を行っていた専用グラウンド左翼後方の山に足を運んだ右腕。アップダウンの激しい１周１キロ弱の山道を１０周するという過酷なメニューで、報道陣を案内しながら１周。「歩くだけで結構きますよね」と笑顔で当時を回想していた。