オリックス【きょうは何の日】1990年、球界初のウグイス・ボーイ決定!
ブルーウェーブにまた新しい波。オリックスが日本球界初の試みとして公募していた球場アナウンサー“ウグイス・ボーイ”が1990年10月16日、決まった。来年のオープン戦からデビューの予定。
ディスクジョッキー歴10年で自らディスコのソフトプロデュース会社を大阪で経営している木村芳生さんがその人。三十数人の応募の中から発声、声質、野球を見るセンスなどを中心に選考。「一番声の質が良かった」木村さんが選ばれた。
木村さんはすでにアナウンス、野球の知識の勉強を続けている。試合のある日は球場へ出向いて実況練習。日本だけでなく米大リーグのビデオを見ながら研究を重ねている。
木村さんと一緒に実況のアイデアを考えている営業企画部の大前一樹さんは「まだ何をやろうかと模索中の段階です。来春のキャンプにはなんとか形を作りたい」と話す。大前さんはアナウンサー出身で木村さんに基礎的なアナウンスを指導してもいる。
門田博光がダイエーに去り、ちょっぴり話題に乏しくなったところでのウグイス・ボーイの登場。やわらかなウグイス嬢とはひと味違う、木村さんのパフォーマンスまじりのアナウンスがグリーンスタジアム神戸に“新風”を吹き込むのは間違いない。
木村さんは91年から『DJ KIMURA』として、球界初の男性球場アナウンサーを務め2000年まで活躍。女性が当たり前だった、球場アナウンスの世界に『スタジアムDJ』という肩書を生んだ。