中日に欠けている「チームとしての戦い方」藤田平氏の指摘
「阪神7-3中日」(29日、甲子園球場)
中日は逆転負けで借金4。デイリースポーツ評論家・藤田平氏が、この一戦から見えた中日の課題を指摘した。
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2位・阪神と2・5ゲーム差の4位につけていた中日だけど、今日の試合を見ていると、とても阪神を引きずり下ろしてやろうという雰囲気を感じなかった。
具体的に言えば、各打者が自分の成績だけを考えたバッティングをしているようにも見えた。自分は犠牲になって走者を進める、勝利のためのつなぎのバッティングをするといった、チームとしての戦い方が欠けていたのではないか。厳しい言い方になるが、淡々と戦っているように見えて、消化試合かと思ってしまったほどだ。
経験値のなさが失点シーンにも表れていたように思う。2番手・藤嶋が代わったばかりの六回、先頭の大山にソロを被弾。八回にも橋本が先頭・大山の二塁打から失点した。これはひとえに捕手・木下拓の若さ、経験値の乏しさに起因している。相手打者がどの球を狙っているのか、この場面で1点を失うことがどれだけ重いことなのか…。まだ理解できていないように思う。
大事なのはこの失敗をいかにして次につなげるかだ。点で終わらせるのではなく、線にすることで経験値を増やすことができる。