巨人・戸郷8勝目 「獲るぞ」新人王!原監督ゲキに発奮
「巨人5-1中日」(27日、東京ドーム)
巨人先発・戸郷が原監督の思いを力に変えた。7回4安打無失点。1カ月ぶりとなる8勝目を挙げ、新人王を争う広島・森下を2勝差へと引き離した。
「原監督とも話して、『新人王獲るぞ』ということで、僕もそれに向けてやってきたので、より一層気持ちが上がった」
高卒2年目とは思えない、ひょうひょうと投げる姿が戻ってきた。初回こそ得点圏にランナーを背負ったが、無失点で切り抜けると、以降は危なげないピッチング。二回から七回まで散発の2安打に封じ「久々の勝ちが一番うれしいんだって今、実感してます」と余韻に浸った。
今季は開幕から3連勝をマークするなど、資格を有する新人王へまっしぐらかと思われた。しかし9月は負の連鎖に陥り「少し疲れがたまってるんじゃないかと思って」とランニング量を調整した。
連敗中は菅野にも相談してプレートを踏む位置を一塁側に変えるなど試行錯誤。この日は再び元の三塁側に戻したが「悩んだ時の引き出しにはできた」-。転んでもただでは起きない強者ぶりを発揮した。
そんな右腕に原監督も「糧としていたというところじゃないでしょうか」と目を細めた。リーグ連覇へのマジックを減らした頼もしい20歳が、成長の証しを見せつけた。