オリックス・大下がプロ初打席弾!育成ルーキーでは史上初 車いす生活の父へ恩返し

 「オリックス5-1楽天」(15日、ほっともっとフィールド神戸)

 低い弾道のまま、気合で左翼スタンドに突き刺した。育成から前日に支配下登録されたばかりのオリックス・大下が、同点の二回1死一、三塁のプロ初打席でプロ初本塁打となる決勝3ラン。育成ルーキーでは史上初となる大仕事をやってのけた。

 ブルーウエーブの復刻ユニホームが間に合わず、背番号102の山岡打撃投手のものを借りて出場。登場曲に選んだ嶋大輔の『男の勲章』で打席に向かうと無心でバットを振った。

 「気持ちで打った。なんとか食らいついていった結果が入ったんでよかったです」

 白鴎大では阪神・大山の3年後輩。「ずっと面倒みてくれる先輩なんで。悩んだとき、打撃のことで分からないことも悠輔さん(大山)にLINEして話したり、聞いていました」と明かした。

 お立ち台では記念球について「親父に渡したい。毎日病気と闘って頑張っている。自分が支えてやろうと思って野球をやってるんで」と話した。大学3年時に父・一雅さんが脳内出血で倒れ、車いす生活。父が作ってくれた打撃マシンを備えた自宅裏の練習場が原点。父への恩返しが支配下登録を勝ち取る原動力になった。

 中嶋監督代行は「あの元気でこのチームを乗せてほしいなと思ってたけど、まさかあんな大仕事してくれるとは」と目を丸くした。最下位に沈むチームに孝行息子が現れた。

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