オリックス・増井「勢いより制球意識」で先発転向に手応えの78球
「オリックス4-5ソフトバンク」(3日、京セラドーム大阪)
真っさらなマウンドで可能性は示した。「最低限はできたと思う」。オリックス・増井が、日本ハム時代の2016年9月24日・楽天戦以来、1440日ぶりの先発で5回4安打2失点。白星こそつかめなかった。それでも次への確かな手応えを感じている。
慌てる気配はない。三回に川瀬の左前適時打などで2点を先制された。それでも全般的には直球を中心にカーブなどで的を絞らせず、5者連続を含む8奪三振。リードを守った状況での交代だったが、リリーフ陣が逆転を許し白星は幻に。ただ同時に手応えアリの78球だった。
36歳で踏み切った先発再転向。フォームもこれまでのセットではなくワインドアップに変更した。「先発に正式になってから先発っぽくしてみようと意識して。フォームを変えて、心機一転やってきました」
セットの時に感じていた肩への力も「(ワインドアップで)肩を上に持ち上げることでリラックスして投げられる」と新たな“発見”もあった。
流した汗は無駄にしない。今季はリリーフで結果を出せず7月下旬に2軍降格。それ以降、ウエスタン3試合で先発して準備してきた。「先発になってから球の勢いより制球を意識して、ファームでやってきた。それが1軍でもできた」。次は仲間と勝利を共にする。