中日・大野雄、球団タイ5戦連続完投星 憧れの阪神・藤川引退発表に燃えた

 「中日5-0広島」(1日、ナゴヤドーム)

 口では「最初から完投を狙っていくタイプではない」と言いつつも、意識はしていた。前日の8月31日に「胸の内に秘めるものはあります」と明かしていた中日・大野雄。球団記録に並ぶ5試合連続完投勝利を2試合連続の完封で飾り、胸を張った。

 「2点目が入ったときくらいから長いイニングをいけたらと思っていました」

 全員右打者を並べた広島打線に細心の注意を払って臨んだ。立ち上がりから最速150キロの直球を意識させ、決め球には今季から右打者にも使い始めたフォーク。6月26日(ナゴヤドーム)で2本塁打を浴びた鈴木誠も完璧に封じた。

 「あのときは投げられる球がないと思ったけど、やられっ放しではダメ。次の試合からは作戦を練って挑んでいる。この世界はやるかやられるかなので」 前日の8月31日、阪神が今季限りでの藤川の引退を発表した。関西出身の大野雄にはプロ入り前からあこがれの存在。ドラフト1位指名された10年前、球団から提示された背番号の中から「22」を選んだのも藤川が付けていたからだった。

 「分かっていても打てない真っすぐにあこがれた。僕も分かっていても打たれない真っすぐを投げたい」

 そう目を輝かせてプロの門をたたいてから10年。この日は今季初完封を飾った前回8月23日のDeNA戦(ナゴヤドーム)と比べても、明らかに直球に力があった。これで8月16日の巨人戦で二回に1点を許して以降、25イニング連続無失点。真っすぐで勝負できる男はこれからもチームを引っ張り、ペナント争いを面白くする。

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