オリックス【きょうは何の日】1994年、野田17奪三振の日本タイ記録!
「オリックス3-2近鉄」(1994年8月12日、グリーンスタジアム神戸)
1点リードの九回2死。野田浩司はこの試合30人目の打者・光山英和のバットを伝家の宝刀フォークで空を切らせた瞬間、日本タイ記録の17奪三振が完成した。
13連勝と怒濤(どとう)の勢いで走る猛牛を野田が止めた。
初回にラルフ・ブライアント、石井浩郎を仕留め奪三振ショーのスタート。
二、三、四、五回と順調に重ねる。六回の休憩を挟んで七回にはリー・スチーブンス、吉田剛から2つ。八、九回にはエンジン全開。中根仁、ブライアント、石井、鈴木貴久、中村紀洋、光山とナント6者連続三振で締め大記録達成となった。
だが、本人は記録のことは全然知らなかった。勝利の儀式を終えて、ベンチに戻ると山田久志投手コーチから「日本タイ記録やぞ」と肩をたたかれビックリした。
「三振が多いなあと思って途中で数えたら11でした。前半はカーブ、スライダーで。最後は意識してフォーク、フォークでいきました」
仰木彬監督も「17三振、立派というしかないね。あの勢いを2点で止めるんだから」とチームを2位浮上に導いた右腕を絶賛した。
野田は翌1995年4月21日のロッテ戦では19奪三振の日本新記録を樹立した。
当日のスタメンは次の通り。
(9)イチロー
(4)福良淳一
(5)小川博文
(3)藤井康雄
(D)柴原 実
(8)田口 壮
(7)高橋 智
(2)高田 誠
(6)勝呂壽統
(P)野田浩司