「高校野球交流試合、花咲徳栄３－１大分商」（１０日、甲子園球場）

　花咲徳栄（埼玉）が接戦を制し、開幕戦の勝利を飾った。

　新型コロナウイルスの影響で、１試合限定の「夏の甲子園」。勝っても負けても３年生にとっては最後の試合で、両軍ともに充実の表情で甲子園を後にした。

　敗れた大分商（大分）の川瀬堅斗主将（３年）に涙はなく「無観客とはいえ、どこの球場でするより甲子園はすごいと思った」と、聖地に立てたことに感激していた。大舞台で強豪・花咲徳栄との対戦について「立ち上がりは甲子園の雰囲気もあり、思うようにいかなかった。もう少し余裕を持っていけばよかった。相手は余裕があった」と振り返った。

　二回以降は無失点だったが「ベストピッチではなかった」と自己評価。しかし相手のプロ注目・井上朋也内野手（３年）には２打数無安打２四球という結果に「警戒していたのもあり、厳しいところを攻めて打ち取れたのはよかった」と手応えも感じていた。

　主将としてこの半年を振り返り「選抜も夏の選手権大会も中止になったが、チームメートは暗くならず明るく笑ってくれてうれしかった。恵まれていた」と仲間に感謝した。