最短6・19開幕へ大前進 緊急事態宣言解除後に無観客開催へ 25日にも日程公表

 プロ野球の最短6月19日開幕がはっきり見えてきた。22日、東京都の小池百合子知事(67)が定例記者会見の中で、緊急事態宣言の解除後に無観客試合での開催が可能になるという見解を示した。また、この日開かれた新型コロナウイルス対策連絡会議後の会見でも、専門家チームから前向きな見解が示された。同会議後には、臨時の12球団代表者会議が開かれ、斉藤惇コミッショナー(80)は25日に同宣言が解除されれば、同日中にも開幕日や日程を公表する考えを示した。

 当初の開幕から2カ月が過ぎ、ようやくプロ野球の開幕が現実味を帯びてきた。

 緊急事態宣言の全国的な解除が視野に入る中、東京都が無観客でのプロ野球開催の基準を示した。小池知事の会見では宣言解除の翌日から、都が作成した段階的に緩和を実施するロードマップが「ステップ1」に。「ステップ1」では博物館や学校などが緩和対象となり、プロスポーツは無観客での開催が可能となる。

 試合開催に前向きな姿勢を示したのは自治体だけではない。新型コロナウイルス対策連絡会議の専門家チームの座長を務める東北医科薬科大の賀来満夫特任教授は「少なくとも、今は開催できる状況になってきている」と現在の感染状況を分析。事実上、開幕を容認する見解を示した。

 同会議では、3月に出された提言を上書きした形での“バージョン2”が示された。新たに「ミーティングや打ち合わせはなるべく外で行う」という青空ミーティングの奨励や「遠征先での外出・外食など不特定多数との接触機会は避ける」という原則外出禁止を奨励すること、選手やチーム関係者の事前検査を検討することなどが盛り込まれた。

 また、会議では新幹線を例に挙げ、移動のあり方を提言。賀来特任教授は「プロ選手はある程度、管理されている」とし「例えば進行方向の前の方に固めて、(座席を多く確保し)2メートルのフリースペースを設けるとか」と一般の乗客との接触をできる限り避ける方法を推奨した。

 これまでの慎重な流れから一転、専門家からは開催を前提とする前向きな見解が並び、東京都からは“容認”も得られた。その後に開かれた12球団代表者会議では「審判の練習参加」、「練習試合日程は12球団足並みをそろえる」などが話し合われたが、宣言発出中という事情から開幕日の決定は見送られた。ただ、斉藤コミッショナーは「もし25日に解除されれば、かなり早急に詳しい話ができると思う」と早ければ25日中の決定、発表に含みを持たせた。

 現時点では最短6月19日開幕を前提に準備を進めているプロ野球。コロナ禍という逆風に耐え、目に見える形で、今季の全体像が見える日は、限りなく近くなった。

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