野村克也氏、死の18日前の映像放送 失意の元日本代表選手を救った言葉

 今月11日に虚血性心不全で84歳で亡くなった野村克也氏の生前映像が21日のTBS「爆報!THEフライデー」で放送された。映像は今年1月のもので、西武などで活躍したG.G.佐藤こと佐藤隆彦氏(41)と再会するシーンを収めたもの。

 佐藤氏は日本代表として臨んだ08年北京五輪に出場。しかし準決勝・韓国戦、3位決定戦・米国戦での落球により、メダルを逃した戦犯とされ、その後は目立った活躍をすることなく14年に現役を引退した。

 失意のどん底にある佐藤氏を救ったのが野村氏の言葉だったという。実は佐藤氏は中学時代、野村氏の沙知代夫人がオーナーを務める野球チームに所属しており、卒業する際に野村氏から直筆色紙を贈られたという。

 色紙には「念ずれば花ひらく」という筆文字が達筆で記されており、落球から失意のどん底にあった佐藤氏の心の支えとなった。「この言葉がなければ、今の僕はない。感謝しかありません」。佐藤氏は現在、父親が創業した地盤改良工事などを行う会社の千葉営業所所長として奮闘している。

 番組では佐藤氏を球場でインタビューしたいと呼び出し、そこに野村氏が待ち構えるというドッキリ再会を仕掛けた。恩師とのまさかの対面に動揺する佐藤氏は「本当にうれしいです。会いたかったです」と号泣した。

 直筆色紙を持ち出して感謝の気持ちを伝えると、野村氏は「下手な字だ。俺の字だ」と照れながら答え、「良い言葉だ」と絞り出した。そして「夢と希望を持って若い時は生きていかなきゃ。念じて入れば必ず花が開く。まだ若いからいろんなことを念じて人生を送った方がいいと思うよ」と新たな言葉をかけた。野村氏が死去する18日前、1月24日のことだった。

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