西武 1カ月ぶり連敗でM3足踏み 3位ソフトバンクと再び1差
「楽天7-5西武」(22日、楽天生命パーク宮城)
冷たい雨が打ちつける杜の都でVロードの歩みが止まった。西武は8月18、19日のソフトバンク戦以来、約1カ月ぶりの連敗。マジック3で初めて足踏みした。「去年もこういう思いをしてやっていた」と辻監督。ゴール目前にして、最後の山が立ちはだかる。
自慢の“獅子脅し打線”のバットが湿る。初回、森の23号ソロで先制。二回に敵失で同点に追いついたが、三回以降は石橋の前に沈黙した。雨に打たれた右翼席のファンからは「気合を入れろ!」の声が飛んできた。ようやく八回に中村、外崎の2者連続弾で追い上げムードをつくったが、遅きに失した。
打てる手は打った。辻監督が「体がおかしいけど、外すわけにはいかないので」という中村はDHで起用。栗山を左翼に回し、金子侑をベンチスタートにした。選手たちも現状打破に必死だった。六回は打率リーグトップの森がセーフティーバントを試み、一塁に頭から飛び込んだ。アウトにはなったが「出塁しようと、よっぽど気持ちが入っている。みんなそういう気持ち」と指揮官は代弁した。
2位・ソフトバンクが勝ったため、再び1ゲーム差に迫られた。楽天戦の負け越しも決まった。23日の結果次第では優勝マジックが入れ替わる極限状態に戻った。残り3試合、令和初代王者を懸けたマッチレースはいよいよ最終章を迎える。