「広島２－３ＤｅＮＡ」（１日、マツダスタジアム）

　エースは動じない。三回までに２点を失ったＤｅＮＡの先発・今永は、味方の反撃を待ち続けた。六回に逆転し、セ・リーグ単独トップの１３勝目。２６歳の誕生日を白星で祝った。巨人とのゲーム差を４とし、優勝マジックを消滅させた。

　変化球を狙われた。「広島の選手はゾーンに入った変化球を拾うのがうまい」。初回と三回、会沢、鈴木に変化球をはじかれ適時打を浴びると、ここから軌道修正。「変化球待ちのところを、真っすぐで押すことができた」と四回以降は追加点を許さなかった。

　打席に立つと、両チームのファンからの祝福が聞こえた。「チームの垣根を越えて、一選手に拍手をくださり、プロ野球選手としてうれしい」と感謝。「いい日になった、なりそうです」とバースデー勝利をかみしめた。

　八回１死から打球がでん部付近に当たったが「痛みは感じていない」と軽症を強調。７回１／３を２失点。「まだ若いと言われると思いますが、背中で後輩を引っ張っていけるように」。自力優勝の可能性が復活した中、頼もしい２６歳が先発投手陣をけん引していく。