「西武２－１４楽天」（２５日、メットライフドーム）

　楽天は負ければ借金生活。上位進出へ西武戦３連敗は許されない一戦。チームの窮地に勝利を決定付けたのは、主砲・浅村の一撃だ。４点リードの五回２死二塁、十亀のシュートを一閃（いっせん）。古巣から今季８本目となる、右翼席へ消える２８号２ランで強打を誇る相手を突き放した。

　「いいところで回ってきたら打ちたいと思っていた。もう１点欲しい場面での本塁打なので、今日は貢献できたかな」。この一打で打線は勢いを増し、今季最多の１４得点を挙げる猛攻だった。

　２位・西武に連敗し、貯金を使い果たしていた。「上位相手に、ここにきて３連敗はできない」。その主砲の思いが表れた。初回無死一、二塁では一ゴロの進塁打で先制機を演出。九回は先頭で右中間二塁打を放ち、好機を作る活躍だった。

　これで貯金１とし、自力優勝の可能性も復活。２位と２・５差で残り２６試合。「取りこぼしは命取りになる。とにかく一戦一戦を戦っていく」と浅村。上昇気流の主砲が、チームの上位進出へ望みをつないだ。