ロッテ南、難病から復帰0封 黄色じん帯骨化症から1年ぶり「声援が響きました」
「日本ハム0-6ロッテ」(15日、東京ドーム)
左翼スタンドに陣取ったロッテファンがドッと沸き、次に温かい声援が起こった。南の胸にグッとくるものがあった。「戻って来れるとは思っていなかったのに…」
昨年8月に国が指定する難病「黄色じん帯骨化症」の手術を受けた。長く、辛いリハビリ生活を乗り越えて、ファームで実績を残し、この日今季初の出場選手登録を果たした。
出番は6点リードの九回だった。先頭の日本ハム・近藤にボールが先行。3-1から四球を与えた。これで逆に「しっかりやらなきゃ」と気持ちを落ち着かせた。
清宮を見逃し三振、渡辺、田中賢をキッチリと打ち取った。約1年ぶりのマウンドは18球で無安打無失点。「取りあえず一歩前進の感じです。マウンドに上がった時の声援が響きました」。その一歩は次へのステップだ。
背中に大きな傷跡が残る。その感覚が調子のバロメーターのように感じる-。今、こう思えるようになった。
家族が見守る中で復帰を果たして、「少しでもチームに貢献したい」。南の言葉はたくましかった。