星稜・奥川、自己最速154キロ出た!救援で2回1/3無失点

 「全国高校野球選手権・2回戦、星稜6-3立命館宇治」(13日、甲子園球場)

 今秋ドラフト1位候補の星稜(石川)・奥川恭伸投手(3年)は3番手で登板し、自己最速の154キロをマークするなど2回1/3を2安打無失点で勝利に貢献。

 みんな待っていた。立命館宇治の反撃を称える歓声は、さらにボリュームをあげて千両役者を出迎える。「(登板時は)気持ち良く行ったんですが…」。甲子園のムードに覚えた喜びと恐怖も、終わってみれば収穫だ。奥川が無失点リリーフで勝利を導いた。

 「(歓声を聞いて)打たれたらマズいなと。もっと沸くだろうなと。案の定、打たれて沸いたので(笑)」

 出番は3点差に迫られた六回2死一、二塁。そこまで3度ブルペンに向かって「準備はばっちりでした」と振り返ったが、思わぬ狂いが生じていた。

 「甲子園独特の流れというか沸き方がすごかったりだとか。そこで少し、最初は見えてなかった。自分からキャッチャーまでがぼんやり見えてたんです」

 ぼんやりとしか見えなかったのは「ライン(球筋)です」と言う。その中で2球目を左前適時打とされ2点差に。それでも「その1本があって(ラインの)見え方が少し変わってくれた」と今大会初の適時打を浴びたことで本能が目覚め、続く打者を遊ゴロで切り抜けた。

 七回は無失点で八回に自己最速を更新する154キロも記録。「(154キロは)指にかかってなくてあまりいいボールではなかった」。本調子でなくてもさすがの仕事ぶり。ベンチでは好投していた先発・荻原に常に言葉をかけ、氷のうをあてて体調を気遣った。前夜も宿舎で他の選手と荻原の部屋に集まり、一丸ムードを高めていた。

 「みんなで力を合わせて勝てたすごくいい1勝だと思いました」。慣れないリリーフも貴重な経験値に変え、日本一へと突き進む。

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