海星・柴田 省エネ完投!2種類の直球で聖光学院打線をかわす
「全国高校野球選手権・2回戦、海星3-2聖光学院」(12日、甲子園球場)
海星(長崎)は聖光学院(福島)を振り切った。
海星・柴田蓮人投手(3年)が2本塁打を浴びながらも93球の“省エネ完投”で聖光学院打線をかわした。
「持ち味は低めに集めて打たせて取ること」と落ち着いていた。球速は130キロ台前半だが、スタンダードな投げ方と、リリースの際に指をスライドさせるような投げ方の2種類の直球を巧みに使い、バットの芯を外させた。「長崎大会中、素直な真っすぐでは打たれると思い、練習した」と大会途中の急造でモノにした。
冷静さは守備でも生きた。三回、先頭・清水に左翼線へ運ばれた。打者走者は二塁に達したが、後ろを気にする不自然なしぐさに一塁ベースの踏み忘れを疑った。ベンチからも「踏んでないぞ!」と声が飛び、アピールアウトに。「結果アウトになってよかった」と振り返った。
2002年以来17年ぶりの夏1勝。3回戦へ進めば“サッシー”こと酒井圭一(元ヤクルト)を擁した1976年以来となるが、柴田は「目の前の試合に集中する」と気負うことなく言い切った。