中日・山本プロ初星 市西宮高出身!生粋の虎党が大仕事 甲子園で6回1失点

 「阪神2-3中日」(31日、甲子園球場)

 夢を追い、己を貫いた19歳に聖地の神様がほほ笑んだ。中日・山本が勝った。生涯忘れることのないプロ初勝利だ。

 「まさか甲子園で勝てるとは思ってなかった。うれしいです」

 序盤から安定していた。167センチの体を目いっぱい使い、力強い球を投げ込む。1巡目は完全投球。四回に1点差に詰め寄られたが、慌てない。1死一塁で迎えた阪神・大山はスライダーで二飛、福留はカーブで空振り三振に。敵地の歓声にも動じることはない。「いつも聞いていた歓声なんで…」。熱狂的な虎党だった幼少時代に通い詰めた場所で、6回4安打1失点の堂々たる投球だ。

 「体の大きい人に負けたくないと思ってやってきて、今日で少し報われた。僕と同じような野球少年たちの希望になれるように頑張ります」。同じ境遇の人たちに勇気を与えた。

 「投手は無理だ」。野球人生で何度も耳を突いた言葉。小学校のころ、毎日牛乳を1リットル飲んでも整列すれば前へならえ-は一番前で腰に手を当てていた。中学時代までは内野手。「小柄だからできないって考えを覆したかった」。貼られたレッテルは結果でいつもはがしてきた。

 記念のウイニングボールは「育ててくれた両親に渡します」。ただ、果たすべき目標はまだまだ先。「小さな大投手」を目指す右腕の旅は、まだ始まったばかりだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス