交流戦の醍醐味 日本ハム大田が古巣巨人との対決でみせた輝き

 今季の交流戦が終了した。新鮮味が薄れ、1カードずつの18試合まで減少。開催意義を問う声も聞かれるが、普段は見られない対決はやはり野球ファンの興味を引きつける。

 6月16日、札幌ドーム。日本ハム大田が対戦したのは、古巣巨人のエース菅野。東海大相模の1学年先輩で、巨人時代には自主トレもともにした間柄。「菅野さんはダッシュ一本でも抜くことがない」と、野球に向き合う姿勢から多くのことを吸収した。

 実現した初対決。大田は初回の第1打席でいきなり中堅フェンス直撃の適時二塁打を放ち、塁上でガッツポーズを作った。その思いを聞くと「うれしかったですね。でも菅野さんは調子がかなり悪かった。真っすぐ投げていませんからね」と、対戦を振り返った。

 第2打席は空振り三振。「スライダーを待ってたのがばれて、フォークを投げられた。まだまだ技量がたりませんね。菅野さんがまだまだ上にいる」。試合にも敗れたが、大田の表情は充実感であふれていた。

 鳴り物入りで入団した巨人では、8年間で9本塁打。だが、移籍した日本ハムで才能が開花し、今季も不動のレギュラーとして打率・285、13本塁打、47打点の成績を残している。この3連戦ではプレーボール前に右翼席の巨人ファンに一礼して感謝の思いを示し、拍手も浴びた。

 大飛球をフェンスに激突しながら好捕した際には、打った坂本勇本人がグラウンド上で脱帽ポーズ。菅野同様、その背中を追ってきた先輩に「なに捕ってんだよ。落とせよ」と冗談まじりに声をかけられたという。「坂本さんに脱帽してもらえることはないですからね。印象に残る交流戦になりました」。真剣勝負の中で、すがすがしさも感じさせる戦いだった。(デイリースポーツ・佐藤啓)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス