市尼崎野球部コーチが体罰認める 校長「「あってはならない人権侵害」
兵庫県尼崎市教育委員会は18日、市立尼崎高の硬式野球部コーチを務める男性臨時講師(25)が、校外合宿で1年生部員に体罰を加えたとの情報が寄せられ、コーチも体罰を認めたと発表した。同校野球部は全国高校野球選手権大会に2度出場した強豪。
複数の学校関係者によると、4月に1年の生徒全員が参加する校外合宿があり、野球部の男子生徒が施設内での集会中にあくびをした。それを目にしたコーチが腹を立て、この部員を外に連れ出して顔などを数十回たたいたとされる。けがはなかったとみられる。
記者会見した桑本広志校長は「あってはならない人権侵害が起こっていた。被害に遭った生徒や保護者には申し訳なく、体罰を徹底的に根絶していく」と話した。市教委によると、男子バレーボール部での体罰が明らかになった後、野球部などでもあったとする情報が6件寄せられており、調査を進める。
バレー部の体罰は4月下旬にあり、3年生部員がバレー部コーチに10回以上平手打ちされて20~30分意識を失い、鼓膜損傷など2週間のけがと診断された。市教委は今月9日、学校からの報告を基に「けがはなかった」と発表したが、15日に訂正した。