「巨人３－５ＤｅＮＡ」（２９日、東京ドーム）

　ＤｅＮＡの窮地を救ったのは日本選手野手チーム最年長の３２歳だった。今季初昇格でスタメン起用された石川が、決勝弾を放って連敗を１０で止めた。「あの一本で止められたのは、うれしいです」と充実感を漂わせた。

　八回、同点に追いつきなおも２死一塁の場面。宮国の初球を捉えた打球は右翼席に飛び込む１号２ランとなった。「素直にバットを出すことができ、振り抜くことができました」と納得の表情だ。

　１５年目を迎える今季は開幕２軍スタートだった。それでも決して腐らなかった。「自分のやることをしっかりやっていれば、結果は出ると信じて頑張ってきた」。やっと巡ってきたチャンスで３安打と結果を残し、「できすぎだと思う」とはにかんだ。

　泥沼から抜け出し、「悪夢から今、覚めた感じ。選手全員のモチベーションがさらに上がる」とラミレス監督。石川も「チーム一丸で勝てればいいと思います」と平成の間に負の連鎖を止め、巻き返しを誓った。