日本ハムのドラフト１位・吉田輝星投手（１８）＝金足農＝が１３日、千葉・鎌ケ谷で開催された「２０１９　新入団選手歓迎式典・交流会」に出席した。清水聖士鎌ケ谷市長（５８）は、同市特産の梨をオリジナル化した“輝星梨”の開発プランを披露。「沢村賞」を目標に掲げる右腕に対し、同市長は“打倒ふなっしー”の意気込みで鎌ケ谷市のＰＲを期待した。

　約２５００人のファンにも公開された式典で、吉田輝は沢村賞を目標に掲げ、１年目のテーマを「気」と漢字１字で表現した。「沢村賞を目指しているということを忘れずに、一年一年を積み重ねていけば近づく」。式典会場が万雷の拍手に包まれる中、清水市長は誰よりも熱い視線を右腕に送っていた。

　「鎌ケ谷の梨は『幸水梨』なんだけど、それに加えて輝星梨を作って売り出していけないかなと思っている」

　会の冒頭で吉田輝から転入届を受け取り、同市特産品の梨を手渡してプレゼントした。市長は笑顔の１８歳に間近で接し「目に見えないつながりを感じる」と、特別な縁に心を揺さぶられたという。

　吉田輝の祖父・理正さん（７１）は梨農家を営んでおり、昨年１０月に秋田市で開催された「第１４１回県種苗交換会」（ＪＡ秋田中央会主催）で県知事賞を受賞。幼い頃から慣れ親しむ果物は大好物の一つだった。

　同市長は「こっちで増やしていけないかなと思う」と祖父の逸品を参考にする考え。全国的な知名度を持つ船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」の存在を「苦々しい」と悔しがり、“梨界”で「負けないように上回るようなＰＲをしてほしい」と熱烈なエールを送った。

　吉田輝も「活躍して、大スターになってそうなれればいい」と指令に全力で応えるつもりだ。新人合同自主トレでは「軸足にためる時間を長く」と意識しながら、キャッチボールで投球フォームを調整。鎌ケ谷市民のプロ野球選手としてファンに、そして地域に大きな夢と感動を届ける。