日本ハム・ドラ1吉田、球界の輝く星に 東京五輪で世界一目指す

 日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(17)=金足農=が、デイリースポーツの新春インタビューに応じた。昨夏の甲子園決勝で本塁打を浴びた中日のドラフト1位・根尾昂内野手(18)=大阪桐蔭=へ、力強くリベンジを宣言。プロ1年目のシーズンで21世紀生まれ初の勝利投手となることを目指し、また2020年東京五輪では野球日本代表「侍ジャパン」の一員として、世界一になることを誓った。

 -平成最後の夏の主役となり、大きな注目を浴びた甲子園100回大会。改めて、当時の自分を振り返って。

 「2年生の時は一人で試合を背負うことが多かったんですけど、仲間を信頼するということが一番重要だと学びました。一番印象に残っている試合は準々決勝の近江戦です。今も結構ビデオで見ていますね。一番いい形で逆転できました。スクイズが得意なチームだったので、そこでツーランスクイズをできたのが大きかったです」

 -注目度は急上昇。

 「最初はそんな注目されていなかったので、自分はすごくうれしかったです。期待以上のことをすればもっと注目されますし、もっとやってやろうという気持ちでした。自分が注目されることによってチームも注目されてきて、甲子園期間中は仲間のモチベーションも上がっていました。悔しかったのは決勝だけだったので、すごくうれしい気持ちです」

 -決勝は2-13の大敗。バックスクリーン弾を打たれた根尾とはその後、日本代表でチームメートになった。

 「高校生に見えないくらい意識が高かったです。野球以外の面とのオンオフがしっかりしていて。普段はふざけていて普通の高校生なんですけど、顔つきからだいぶ変わりますね。いい選手はみんなそんな感じでした。甲子園では抑えられなかったんですけど、成長すれば…。イメージトレーニングをするんですけど、抑えられるイメージしかないですね。左打者は右投手が投げる内角が嫌だと思うので、そこに投げたいです」

 -大学進学という道もあった中で、プロ野球選手の道を選んだ。

 「甲子園、国体と全国大会の舞台で自分の力を発揮できたのが一番大きかったと思います。強豪校に直球で抑えられたというのは自信になりました。家族に『プロで自分の力を試したい』という言葉を結構繰り返して伝えました。国体が終わった後にほぼ毎日です。父からは『野球が終わった後の人生の方が長いから、生活していけるようにしっかり考えろ』と言われました」

 -続けて。

 「(夏の甲子園前から)大学がほぼ決まったような状態にあったんですけど、自分がそこで満足すればチーム的に落ちていく一方でした。そんな中で、コーチに『満足するな』と念を押されて。本当にプロにいけるだけの実力をつけていこうと思って。甲子園でああいう勝ち方をして、だんだんプロにいきたいなという気持ちは強くなっていきました」

 -プロを志した幼少期、憧れの選手は?

 「投手だったんですけど、打者が好きでしたね。本塁打を打つ打者を見て、プロ野球選手になりたいなと思いました。小笠原選手(現中日2軍監督)とか好きでした。野球を始めた頃から憧れていて、今もずっとです。かっこいいと思います」

 -新人合同自主トレまで残り数日と迫っている。今の心境は?

 「だいぶ近づいてきているので、実感は結構あります。12月は体作りを中心にして、ボールの感覚は忘れないようにキャッチボールはしっかりやりました。体重は減って、今は82キロくらいだと思います。寮生活はあまりしたことがないので、そこは不安です。家にいる時からできることは自分でやっていました。手伝いをしたり、皿洗いは昔やったことがあるので大丈夫なんで、おなかが減った時は自分で作ったりとかもします。スクランブルエッグしか作れないんですけど…(笑)」

 -背番号は18。

 「昔から球団のエースというイメージが強いので、そのイメージに合うような投手になりたいです。松坂大輔投手みたいな感じで」

 -3月9日、阪神とのオープン戦は甲子園を舞台にして戦う。

 「甲子園は特別な場所なので、思いは結構強いです。自分を有名にさせてくれた場所ですし、甲子園を目指して3年間やってきて、きつい練習に取り組む価値以上のものを感じられた場所でした。観客の声援とか、他球場とは全然違います。阪神ファンの応援はすごいと思いますけど、逆境は得意なので、大丈夫です。緊張は野球ではしないです。学年集会の前で話すのは少し…。だいぶ最近は慣れてきたんですけど」

 -昨秋のドラフトを経て入団した21世紀生まれの投手は、吉田とヤクルトのドラフト3位・市川の2人。先にプロ初勝利を挙げた方が、21世紀生まれ投手の初星の栄誉を得る。

 「初めて知りました。(市川選手に)勝ちます。ファイターズもそうなんですけど、高校生が多いと思います。今年は特にそうなのかなと思うんですけど、その中で一番早く1軍で活躍して、一番長く活躍したいです」

 -目標の20年東京五輪が徐々に近づき、思いは強くなっている。

 「オリンピックという舞台なので、しっかり目指していければいいなと思います。U-18アジア選手権では自分が浴びた1本の本塁打で韓国に負けてしまったので、東京五輪では世界一になりたいです。そこに選ばれるためにも、1年目の活躍が絶対条件になると思います。まずは10勝を目指していきたいです」

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