巨人オーナー、原監督の由伸前監督への思い代弁「後輩の気持ちが分かるだけに…」

 巨人・原辰徳監督の殿堂入りを祝う会が10日、都内ホテルで盛大に行われた。この日、出席した山口寿一オーナーは3度目の監督就任をオファーした際、原監督に迷いが見られていたことを初めて明かした。壇上であいさつした同オーナーは「3度目の監督をお願いするのは他ならぬ私であります」と切り出し、「実を申しますと、原監督は今回、監督を即座に引き受けたわけではありません」と振り返った。

 この席で原監督は「まさか頼まれるとは思わなかった」「現場を離れて3年経っているので、現場のことは分からなくなっています」「ゴルフはもう辞めなくてはいけないなあ」と後ろ向きに語っていたそうで、同オーナーは「こちらが申し訳なくなるほどでした」と明かした。

 その理由としては、高橋由伸前監督への思いがあったという。「原さんにとっては一緒にチームを背負ってきた後輩が苦労した。その後輩の気持ちがよくわかるだけに、原さんの胸のなかにも苦しいものが沸き起こったのだろうと、私は思っています」とした。

 一方で恩師である長嶋茂雄終身名誉監督への思いが、原監督の決断を後押ししたという。「(監督就任の理由は)長嶋さんへの恩返しでありました。原さんは監督になる前、(長嶋監督のもとで)3年間コーチを務めました。原監督によるとその3年の間に、たくさんのことを教えてくれたと言います。原ヘッドコーチの作戦を実践のなかで実行したこともあったそうです。その試合で負けてしまっても長嶋さんは何も言われなかったと。『自分をコーチに使いながらミスターは自分を次の監督に育ててくれた、大変な恩義を感じている。その恩を私は返せていないんです』という風におっしゃっていました。それが原さんが3度目の監督を引き受けた理由です」と語った。

 原辰徳監督は今年、指導者としての輝かしい功績を認められ、エキスパート表彰で野球殿堂入り。巨人監督として通算12年間でリーグ優勝7回、日本一も3回達成。09年には侍ジャパンの指揮官として、WBCでチームを世界一連覇へと導いた。

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