楽天藤平4勝 10代最後の登板でプロ初完投「これからも勝ちに」

 「ロッテ2-7楽天」(17日、ZOZOマリンスタジアム)

 勝利の瞬間のマウンドで、楽天・藤平尚真投手(19)が初々しい笑みを浮かべた。3安打2失点、114球でプロ初完投。昨季8月にはプロ初勝利も挙げた生まれ故郷・千葉のスタジアムで、記念すべき星を刻んだ。

 「球数が少なくいけたのが良かった。いつもは100球を超えるのが早かったから」。この日は、スピードを追い求めたワインドアップを封印し、初回からクイックモーションで投球した。「振りかぶってスピードを求めたいという思いもあったけど、まず勝つということを意識したかった」と振り返る。

 その分、球速は平均140キロ台前半。奪三振も3個にとどまったが、制球に重きを置いた右腕の理想の投球を演じた。そんな将来のエース候補に、平石監督代行も「なんとか九回までいって、ひと皮むけてもらおうと思った」と完投を後押しした。

 9月21日に20歳を迎える。10代最後の登板に、藤平は「次に投げるときは20歳からのスタート。これからも勝ちにつなげていきたい」と、まだあどけない顔を引き締めた。

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