金足農、2ランスクイズ決めた斎藤は“バント職人”「神様がチャンスくれた」
「第100回全国高校野球選手権・準々決勝、金足農3-2近江」(18日、甲子園球場)
金足農(秋田)が三回戦の横浜戦に続く逆転勝利で84年以来、34年ぶりとなる4強進出を決めた。1-2で迎えた九回に無死満塁から2ランスクイズを決めた九番の斎藤璃玖内野手(3年)は、日頃からバントの練習に時間を割く職人だった。
両校投手が踏ん張って1-2と1点を追って迎えた最終回の攻撃。2者連続安打と四球で、無死満塁となって打席に斎藤が入った。
直前にエースの吉田から「(ここまで)ノーヒットやけど、ここでお前が決めるんやぞ」と声をかけられた。「打ってなかったからこのために神様がチャンスをくれたんだな」と返す余裕があった。大仕事を終えた後は、歓喜のナインの中で「やっぱり“持ってた”な」と吉田に語りかけた。
普段の打撃練習の8割をバントに費やすというバント職人。上位打線へつなぐ9番としての仕事を果たすため、常に10種類ぐらいの場面を想定して練習をしていたという。チームとしても全体的にスクイズの練習は積んでいた。「サードに取らせるのが理想だなと思った。イメージ通りだった」としてやったり。ただ、二走の菊地彪まで生還できたことは「想定していなかった」といい「感謝したい」と語った。