「第１００回全国高校野球選手権・２回戦、木更津総合７－０興南」（１５日、甲子園球場）

　聖地で成長した姿を見せた。木更津総合（東千葉）の東智弥外野手（３年）が本塁打を含む２安打に加え、守備でも中堅から好返球で失点阻止。夏は２年ぶりとなる３回戦進出に貢献した。

　力投する同学年のエースに応えたかった。１－０と最少リードの五回１死走者なし。「野尻を助けたい」と内角低めの直球を振り抜いた。左翼席へ突き刺す思惑通りのソロアーチ。指３本分空けてバットを短く持つ切り込み隊長が貴重な追加点をもたらした。

　直後の守備でもエースを救った。２死二塁から興南の４番・塚本に中堅へ安打を運ばれたが、落ち着いて処理しバックホーム。「肩を回して刺せる準備はできていた」と二塁走者の生還を封じ、完封勝利につなげた。

　日本航空石川に初戦敗退した昨夏は最後の打者だった。５－６の九回２死ながら同点のチャンスの場面で代打として出場し、空振り三振。「借りを返さないと」と再び戻って来た大舞台。攻守に躍動し、悔しさを晴らした。