オリックス・中島 リクエストのちサヨナラ打 4連勝4位浮上
「オリックス3-2ロッテ」(12日、京セラドーム大阪)
“歓喜の瞬間”まで、少しじらされた。「複雑な時間やった。すぐ、水をかけてほしいなと」。オリックス・中島が熱戦にけりをつける劇的なサヨナラ打。二走・小田の本塁生還を巡って相手ベンチからリクエストを要求されたが、リプレー検証の末、セーフの判定は覆らず。ベンチで待機していた仲間から“仕切り直し”で受けた歓喜のウオーターシャワーがたまらない。
食らいつくと決めた。「追い込まれたので全部の球を打つように」。2-2の同点で迎えた延長十回2死一、二塁。敵の5番手・岩下がカウント2-2から投じたフォークに反応した打球は三遊間を抜けるサヨナラ打。西武時代の10年9月7日・日本ハム戦以来、自身6度目となる値千金の一打となった。
2軍での日々を無駄にはしなかった。6月下旬に左太もも裏の肉離れで登録抹消。それでも「ケガを治している間は、もっとよくなれるようにリハビリとか、体に刺激を入れるようにやってきた」。体幹強化に重きを置いて、戦列復帰に備えていた。
大仕事をやってのけた中島に指揮官の言葉も弾む。「ナカジ(中島)がよく決めてくれた」と福良監督。チームは今季2度目の4連勝で4位浮上だ。
力強い言葉が頼もしい。ヒーローインタビューで中島が宣言した。「来週も勝ってきます」。反攻への打棒を浴びせ続けていく。