巨人、不祥事相次ぎオーナー辞任 再発防止策も手詰まり感が漂う

会見で謝罪する巨人・石井球団社長
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 巨人が17日、都内の球団事務所で緊急会見を開き、所属選手らに不祥事が続いた責任を取り、老川祥一オーナーが辞任したことを発表した。

 老川オーナーは2016年3月、野球賭博問題で辞任した当時の白石興二郎オーナーの後任として就任。球団の信頼回復を目指したが、不祥事は止まらなかった。泥酔しての暴力トラブルに、裸動画をSNSに公開する愚行。さらに同僚の野球道具を窃盗して転売するという前代未聞の事件も起きた。選手だけでなく、一部週刊誌では球団の元トレーナーによるわいせつ事件も報じられた。

 老川オーナーは球団を通じて「私が身を処することによって選手、球団職員が一体となって再発防止に取り組んでもらいたい」とコメント。一方で石井社長は今後の再発防止策を問われ、「正直、申し上げて、これといった具体策がある訳ではございません。地に足がついた再発防止策を考えなければいけないと思っています」と苦渋の表情を浮かべた。

 15年、野球賭博問題が発覚後、球団幹部の苦悩する姿を目にしてきた。研修や勉強会でコンプライアンスの意識を徹底。若手が住む寮内の見回りや個別の面談も行い、コミュニケーション不足の解消にも取り組んだ。

 ただ、ひとりひとりの行動を監視する訳にもいかず、限界があるのも現実。球団幹部は「最近、選手の変な噂を聞かないか?」と周囲に問いかけるなど、アンテナを張り巡らせてきたが、トラブルは防げなかった。

 再発防止策には手詰まり感すら漂う。求められるのは、いち社会人として最低限のモラル。老川オーナーは「最も大切なのは選手や球団職員がファンの期待を裏切らないよう、自らの立場と責任を自覚することだと考えています」と、言葉を残した。

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