智弁和歌山、また5点差大逆転!また黒川!3安打3打点の大暴れ

 「選抜高校野球・準決勝、智弁和歌山12-10東海大相模」(3日、甲子園球場)

 智弁和歌山が春は2000年以来、18年ぶりの決勝進出を決めた。一時は最大5点リードを許すも、4点を追う八回に黒川史陽内野手(2年)の2点中前打などで同点に追い付くと、延長十回に冨田泰生外野手(3年)の中犠飛などで2点を勝ち越した。一回途中から救援したエース・平田龍輝投手(3年)は180球の熱投で激戦を制した。決勝では1994年以来、24年ぶり春の頂点を懸けて大阪桐蔭と激突する。

 ドラマチックに決めた。聖地に鳴り響くチャンステーマ「ジョックロック」が“その気”にさせる。2戦連続となった延長戦での劇的勝利。打ち合いは臨むところ。準決勝まで26失点の智弁和歌山がここまで春史上最多失点で決勝進出。されど、4試合で34得点の猛打で豪快にセンバツVに王手だ。

 宣言していた。4点を追う八回、林の右翼フェンス直撃の2点打で反撃開始。さらに2死満塁の絶好機から黒川が打席へ。「(自分が)決めるんでフォアボールでいいですよ」。自分の前を打つ先輩の冨田が四球で歩くのを見届けると、初球のスプリットを一閃(いっせん)。打球は二遊間を鋭く破る同点2点適時打となり、試合を振り出しに戻した。

 もう神には頼らない。10-10の同点で迎えた延長十回には冨田の中犠飛で勝ち越すと、再び黒川がダメ押しの左前適時打。創成館(長崎)との準々決勝では「神様に頼んで」と延長十回にサヨナラ打。それでも、この日は「頼んでいません。今日は自分で」と己の力で3安打3打点の大暴れだ。

 大観衆を力に変える。今大会前に上宮(大阪)の主将として93年センバツを制覇した父・洋行さん(42)からゲキを飛ばされていた。「お客さんが多いから(雰囲気に)のまれるなと言われました。今日は燃えました」。3万5000人の大声援を追い風にした。

 爽快に打って飾りたい。00年春の決勝で敗れた東海大相模を相手に初回に4点を先制されるなど、最大5点ビハインドからつかんだ雪辱星。決勝の相手は同じ破壊力が特徴のナニワの雄だ。「『大阪桐蔭に勝つまで帰ってくるな』と父に言われています」と黒川。94年以来、24年ぶりとなる春の頂へ。自慢の攻撃力で最高の春にする。

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