１月４日にすい臓がんのため７０歳で逝去した楽天・星野仙一球団副会長のお別れの会が１９日、都内ホテルで開かれ、元広島監督の山本浩二氏（７１）が弔辞を読み、盟友との別れを悲しんだ。

　「仙、まだ信じられないよ」。祭壇に飾られた星野氏の遺影に語りかけた。涙ぐみ、声を詰まらせた。同級生として東京六大学、プロでもライバルとして対峙（たいじ）した大親友。「寂しくて悔しくて、今でも信じられません」と沈痛な表情を浮かべた。

　「いつか一緒のユニホームで戦いたい」と星野氏とともに描いてきた夢が実現したのが０８年の北京五輪。コーチとして星野監督を支えた。「残念ながらメダルは獲れませんでしたが、非常に充実していた。星野仙一の心の広さ、懐の深さをしみじみ感じました」と懐かしそうに打ち明けた。

　偉大な親友は、天国に旅立った。胸に去来する思いは“感謝”の２文字だ。山本氏は「５０年間、友として付き合ってくれて、本当にありがとう。友で良かった」としみじみ語った。