松山聖陵・富里、甲子園を駆け回る 「先輩たちができなかった」悲願の聖地初勝利へ

 第90回記念選抜高校野球大会(23日開幕、甲子園)には四国から4校が出場する。その中でも、松山聖陵(愛媛)は機動力が持ち味。上位打線に俊足がそろうが、最もスピードに自信を持つのが3番・富里尚史内野手(2年)だ。

 50メートル走は5秒8。沖縄県出身で、中学3年時には那覇地区の陸上大会100メートルで優勝した経験を持つ。

 そんな逸材が大けがに見舞われたのが昨年5月。春の四国大会決勝・明徳義塾戦で一塁にヘッドスライディングした際、左ひざの靱帯(じんたい)を断裂した。完治まで約3カ月を要し、夏の大会は出場できなかった。ようやく秋の愛媛大会で復帰。スピードが元に戻るか心配されたが、懸命のリハビリが功を奏して「完全に戻りました」と富里は言う。

 復帰したばかりにもかかわらず、昨秋は公式戦6試合に出場して20打数8安打の打率・400をマーク。チームトップの5盗塁を決めるなど、四国大会4強入りに大きく貢献した。

 2016年夏に長身右腕・アドゥワ誠(広島)を擁して甲子園初出場を果たした松山聖陵。その初戦は北海(南北海道)に惜しくもサヨナラ負けを喫した。富里ら現2年生メンバーは、悔しい敗戦をアルプス席から見つめていた。

 「歓声とかすごい迫力があって、自分たちもここでプレーしたいと思いました」。聖地の雰囲気をそう振り返り、「先輩たちができなかった1勝を自分たちがやり遂げたい」と続けた。

 冬場はスピードに磨きをかけると同時に、パワーを身につけるため筋力トレーニングにも励んだ。故障を乗り越えて挑む大舞台。「内野安打や盗塁、バントで相手を揺さぶりたい。足で好プレーを見せたい」。憧れのグラウンドを駆け回るつもりだ。

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