大谷 メジャー移籍【一問一答・3】印象に残る1球は「岸さんの見逃し三振」
日本ハムの大谷翔平投手が11日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見し、今オフにポスティングを利用してメジャー移籍することを正式に発表した。大谷の主な一問一答は次の通り。
-この5年間、二刀流を支えてくれた栗山監督には。
「一野球チームの監督という部分を超えて感謝しています。おそらく栗山監督じゃなかったらファイターズにもお世話になっていなかったのかなというのも少しはあるので、自分にとって大きい影響があった。これから先もご指導いただけるところがあると思っています」
-交渉の席で聞きたいことは。
「交渉の席に関しては代理人が決まったので一緒になって取り組んでいきたい」
-高校野球、プロ野球、メジャーリーグの最大の魅力とは。
「僕も実際にプレーした訳ではないので分からないが、それぞれに良さがある。優劣を付ける部分ではない。僕はメジャーでやりたいという気持ちがあっただけで、必ずしも全員がそうではない。それぞれの良さがあっていいんじゃないか」
-今年3月のWBCには故障で参加できなかったが、2020年東京五輪での日本代表への思いは。
「出られなくて申し訳なく思っている。五輪に対しては、数年後、僕がそういう選手になっているかは自分でも分からない。ひとつ言えることはまた選んでもらえるような実力を磨いておきたい。それまでに今よりももっともっと前に進んでいたい」
-投手と打者、夢を追い続ける中での困難はなかったのか。
「当初はやっていけるのかなという部分もあったが、経験させてもらっている中で、自分に多少自信が付いてきたので継続していきたい。自分だけのものではないなというものがあるので、期待に応えていきたい」
-5年前、高校から直接、米国へ行く選択もあったが。
「球団からは昨日、決して遠回りでなかったという言葉がありましたし、実際、僕もそう思っている」
-野球は記録で評価されるが、投打どちらか選んだ方が評価されるのではないか。
「すごく難しい部分ではあるが、決して後悔はしていないですし、良かったなと思う方が多い。価値観は人それぞれだが、記録で評価される部分もあるが、それを踏まえてやってきたことが自分にとってすごくプラスになっている。周りにもプラスになっているのかはこの5年間、自問自答してきたが、自分としてはやってきて良かったと思っている」
-この5年間で印象に残っている、1球1打、対戦した投手と打者は。
「リーグ優勝した時はすごくうれしかった。長い間、戦ってきて、最後まで投げ抜けるということは考えず、自分が最後までマウンドにいることができたので、レフトフライに打ち取った最後の1球は、どの1球よりも価値があったのかなと思う。打席に関しては、プロ入りの最初の打席、相手は(当時西武の)岸さんだったんですけど、見逃し三振でしたが、その1球はすごいなと見送ったんですけど、鮮明な記憶がありますね。各打者各投手、実名を挙げるといろいろありますので…」
-二刀流は、同じ日に投打、別の試合で打者と投手に専念する2通りあるが、やりやすい方があるのか。
「どちらがいいのかは正直ない。勝つためにやる仕事。DHの解除も勝つためにと栗山監督に言われていたし、自分が身を置く環境や、お世話になる監督によっても変わってくると思う」
-ファイターズへの思いを改めて。
「入団当初からいろいろありましたけど、本当にいい球団にお世話になったと思っている。ファイターズではなかったら、ここまでこう自分を磨けなかった。自分との相性もすごく良かった。いろんな人に支えられた。自分の力というよりも磨いてもらった部分がすごく大きい」