ソフトバンク・中村晃、決勝2ラン 前夜のミス取り返した!

 「パCSファイナルS・第3戦、ソフトバンク7-5楽天」(20日、ヤフオクドーム)

 ソフトバンクがリーグチャンピオンの底力を発揮した。同点の八回2死一塁から、中村晃外野手(27)が右越えに決勝2ラン。初戦からの連敗を2で止め、アドバンテージを含む通算成績を2勝2敗の五分とした。

 前夜のミスを、チームの敗戦を、すべてを背負い、そしてバットで振り払った。同点の八回2死一塁で打席には中村晃。「僕のせいで負けていたので、何とかしたいと思った」。福山の外角シュートを捉えた一打は、大歓声で待ち受ける右翼席のファンの中へと消えた。

 ただ、チームを救った男はベンチで出迎えるチームメートの前でも笑顔ひとつ見せず、ハイタッチに応じた。「2試合負けていて…。正直、笑っている場合じゃなかったという気持ちでした」。

 このファイナルSは第2戦まで3番に座ったが、8打数2安打3三振。前夜は同点の六回無死二塁で送りバントを試みながら、捕手への小フライに倒れた。「切り替えることはできなかった。引きずりながらやっていた。(帰宅しても)頭の中に出てきた」という。

 それでも「このままでは終われない」。その気持ちが、7番に降格した中村晃を突き動かした。お立ち台でようやく表情を緩めたヒーローは「ホッとしました」の言葉を3度繰り返した。

 試合前に選手へ「バカになって野球をやろう」とゲキを飛ばし、中村晃の一発に大きなガッツポーズを見せた工藤監督も「1つ勝って、すごくホッとした」と笑顔。王者に、いつもの空気が、強さが戻ってきた。

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