ロッテ伊東監督、ラスト采配で最後のアドバイス
「楽天5-0ロッテ」(10日、Koboパーク宮城)
最後の采配。ロッテ・伊東監督は野手陣にこんなゲキを飛ばした。
「1番から9番までホームランを狙うように言った。バントはなし。フルスイングで、どれだけ選手が成長したか、どれだけ力が通用するか」。
2時間38分。終わってみれば、今季16度目の完封負けだ。
楽天にとっては本拠地での今季最終戦、さらに14日からの西武とのCSを見据えて負けられない戦いだ。
岸から森、宋家豪、福山への必勝リレーの前に4安打で11三振を喫した。
試合後、伊東監督は「すべてが終わりましたね。(試合が)淡々と進んで行った。逆によかったかも…」と話し、さらに続けた。
「基本、若い人を使ったけど、将来的にきょう出た人は(チームを)支えていく人になってほしい」
この日の屈辱を飛躍へのジャンプ台にしてほしい。願いを込めての談話だった。
球場に到着すると楽天から花束が届けられていた。一塁から右翼席に大勢のロッテファンが陣取った。
「伊東監督 五年間ありがとうございました」。こんな垂れ幕やプラカードが目にしみる。だが涙はない。
「勝負に対する執念を表に出す選手が少ない。この世界はそれが一番大事。クールさよりもガムシャラさがファンの共感を呼ぶ。身体で表現する選手になってほしい」
去って行く指揮官は最後にこう結んだ。