日本ハム大谷163キロやっと初星 メジャー16球団スカウトに魅せた

 日本ハムの大谷
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 「日本ハム7-0楽天」(12日、札幌ドーム)

 この笑顔を待っていた。今季初めてのお立ち台。球数が制限される中で78球、5回2/3を1安打無失点で初勝利を挙げた日本ハム・大谷翔平投手(23)は「本当にうれしいです。こんなに遅れてしまって申し訳ないという思いでした。いいピッチングが見せられてよかった。勝ててよかったです」と、大きな歓声に応えた。

 メジャー16球団32人、マリナーズはディポートGMが視察した。“大谷詣で”が過熱する中、快速球で湧かせた。二回1死一、二塁、茂木への3球目に今季最速163キロを投じると球場がどよめいた。四回2死では160キロでウィーラーのバットを折り遊ゴロ。その裏、横尾が左中間3ランを放つとベンチ前でバンザイした。

 2敗した過去2試合は、フォームが安定せず悩みながらの投球だったが「前回より投げ心地がよかった。ゾーンもアバウトにいけた」。この日は160キロ超えが6度。球速で抑える自信があった。

 完全復活へあと少しだ。7月の1軍昇格以降、真後ろと横から撮影した、いい時と悪い時の投球映像を入念に分析し、シャドーピッチングでフォームを固めてきた。その成果が出て打者との対戦に集中できた。今まで、投げ方が一定でないと不満を漏らしていた栗山監督も「少し前に進んでいる」と及第点だ。

 スタミナ面も問題がなく、次回は制限を110球まで解除する。「妥協した段階では納得できるが、高いレベルを見たときそうじゃない部分もある。勝ちを見せたい」と大谷。理想高き二刀流は、次回は初完投も視野にさらなる快投でねじ伏せる。

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