ロッテ連夜の1点差負け…伊東監督「10点差、20点差に感じた」
「ロッテ5-6ソフトバンク」(10日、ZOZOマリンスタジアム)
ロッテは連夜の1点差負け。伊東監督もさすがに声に張りがなかった。
9日は2度の無死三塁、1度の1死三塁を生かせなかった。この夜は4点差を打線の奮起で追い上げても、終わってみれば1点差負け。それだけにショックは大きい。
「いつでも負ける時はこんなもん。ヨーイ、ドンで3点を取られて盛り返したが…」と話し、こう続けた。
「1点差。(この夜は)10点差、20点差に感じた…」
唐川が初回、いきなり先頭の明石にストレートの四球を与えた。1死後、松田の内野安打で一、二塁。続く柳田に139キロのスライダーを捉えられた。打球はバックスクリーン上部を直撃する先制の27号3ランとなった。
唐川は8月3日、7月26日のいずれも日本ハム戦で、一回にそれぞれ2、1点を失って連敗している。「そこをなんとか過ぎればと思う。劣勢になってしまうから」。自ら肝に銘じてのマウンドだったが、2度あることは3度あった。初回の失点は3試合続いた。
四回には中村、福田に連打を浴び、さらに甲斐に送られて二、三塁。上林にカーブを左へ2点二塁打、そして明石には142キロ真っすぐを左に運ばれた。再び3点を失った。
打線はここまで2敗を喫している東浜を攻略した。三回には角中が1死一、三塁から連夜の適時三塁打を放った。五回には荻野が2号2ランで2点差。さらに六回には代打・ペーニャの適時打で1点差と迫った。
それだけに唐川は、「立ち上がりの失点。味方が追い上げてくれた直後の失点。両方とも先頭打者を出してしまい、踏ん張ることができなかった」とうなだれた。これで4勝10敗。黒星は2桁になった。
勝負は終盤にもつれ込むかに見えたが、七回以降はソフトバンクの強力救援陣の前にお手上げだった。森、モイネロそしてサファテが1回ずつ投げたが、すべて三者凡退。9人で5三振を喫した。
「サファテは出てくるとまず打てない。その前に追いついておく必要があるのだが、その壁を越えられない」と伊東監督は力なく振り返った。
11日の西武戦(ZOZOマリンスタジアム)で今季100試合目。先発はドラ2の酒居だ。4日の楽天戦(Kobo宮城パーク)でプロ初先発して8回を1失点と好投した。
惜しくも勝利投手にはなれなかったが、若さを前面にパワーピッチングを披露した。「(西武打線は)ブンブン振り回してくる。ソフトバンクよりも長打力がある。それを怖がってはやられる。本拠地の登板は初めてになる。いいイメージで向かってほしい。それを期待する」
2試合連続1点差の悪夢から切り替えて、遅れてやって来た実力派の右腕ルーキーに西武3連戦の先陣を託した。