工藤監督の次男・拓也“爽やか終戦” 背番号19、一塁コーチ全うし涙なし
「高校野球東東京大会・5回戦、修徳7-0日本ウェルネス」(20日、神宮球場)
無念の七回コールド負け。だが、涙はこぼれなかった。ソフトバンク・工藤公康監督(54)の次男で、一塁コーチとして最後を迎えた日本ウェルネスの拓也外野手(3年)は「出たかったですが、自分の役割があるので」とすがすがしい表情で振り返った。
神奈川・桐蔭学園に入学したが、左膝を故障して挫折。日本ウェルネスに転校し、最後の夏に背番号19でメンバー入り。試合に出られなくても、最高の仲間に出会い、野球の楽しさを思い出した。泣き崩れるエースの西川を励まし「ありがとう」と声をかけた。
父である工藤監督は初戦を観戦。この日、姿はなかったが「チームのためにできることをして、悔いのないようにやればいい」と激励されていた。役割を全うし「悔しいですが、全力で戦いました」と胸を張った。
これまでバスケットやテニス、ゴルフもしたが、自ら野球の道を選んだ。進学を希望しており、大学でも野球を続けるという。「父には自分の好きなことをやれと言われています。野球と勉強を両立したい」と未来に思いをはせた。